いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。
先月に、熊本市と慈恵病院から「こうのとりのゆりかご」について、説明を受けました。私はオンライン視察にて参加させていただきました。
11月16日に、江東区長が「赤ちゃんポストには功罪ある。非常に難しい問題」と言及したことが話題になっています。民間団体によって、江東区内に赤ちゃんポスト設置の構想があり、これに対して慎重な考えを示した形です。
【赤ちゃんポストは相談のきっかけ】
ネーミングから「赤ちゃんを放置していく」とイメージする方が多いと思いますが、実態は全く違うということでした。実際には、サッと出ていくことは稀で、立ちすくむなど、預けに来た人と相談として「つながる」ことができるケースの方が多いと言います。
ゆりかごに子どもが置かれると、子どもの保護と預けた大人と、それぞれに対して2名で駆け付けます。子どもの保護だけではなく、大人にも駆けつけて寄り添うことに、大きな意味を感じました。
【0歳0日死亡が最も多い】
児童虐待による死亡で最も多いのが「0歳0日」です。児童虐待死の4割近くが、生まれたその日に亡くなっているのです。児童虐待死をなくすためには、この支援が必要不可欠です。
【どこで出産されたのか】
赤ちゃんポストに預けられる子どもの、約半分は自宅出産で、医療機関ではありません。
【どこから熊本にやってくるのか】
熊本を含む九州全体からが30~40%ですが、次に多いのが関東地方で15%を占めます。その他、全国から、赤ちゃんポストに預け入れに来ています。
【相談対応が一番大切】
受診せずに生むこと(孤立出産)や新生児の移動といった命の危険性はもちろん、出自を知る子どもの権利や、保護における東京都との連携など、課題は多くあります。しかし、相談できないままにその日を迎えてしまう事実は、後を絶ちません。「内密出産」にいかに対応し、母子の命を救えるのか。その前に救う相談体制の確立はもちろん、どんな手段が可能なのか。私も子ども虐待防止の重要なひとつの課題として、引き続き考えていきたいと思います。
視察の機会をいただきましたこと、関係のみなさまに御礼申し上げます。