母子生活支援施設こももティエ視察

福岡県福岡市にある、母子生活支援施設「こももティエ」さんを視察訪問させていただきました。日本子ども虐待防止学会の講演発表をお聞きしてから、その母子への思いにひかれて詳しくお聞きしたいと切望していました。後藤香織福岡県議会議員に調整いただいて実現しましたこと、心より御礼申し上げます。同行くださった福岡市の宮浦寛議員、田中たかし議員、ありがとうございました。

 

母子生活支援施設とは
児童虐待防止を目的として支援が必要とされる「特定妊婦」が利用対象者です。こももティエの特徴は母子が共に暮らす施設、であることで、乳児院や児童養護施設といった母子分離を基本とする施設との違いがあります。母子を保護するとともに、その自立を促進し、就労、家庭生活及び児童の教育に関する相談及び助言を行う等の支援を行う、とされています。私はここが母子の「スタート」となり、社会に出て生きていく力を築く、大切な一歩となると感じています。東京都内では現在33施設あるようですが、中央区にはありません。(福ナビ参照)

 

【特定妊婦とは】※こちらのnoteがわかりやすかった
望まない妊娠や、経済的困難などの問題を抱えた妊婦とされています。お話を伺ったところでは、母自身が教育を受けた経験が極端に少なかったり、知的障がいなどの事情があったり、といった複合的な困難を抱えているケースが少なくないとのことでした。多くの支援や施設の連携が必要とされていることがわかります。

 

【こももちゃんが相談相手になる】
相談は特にTwitterからの流入が多く、LINE相談がダントツの1位、次いで電話相談の順でした。全国から相談が寄せられ、そのフックはハッシュタグの工夫など、様々にあることを教えていただきました。近くで「身バレ」しない方がよいという考えでの相談も多いそうですが、実際に支援となると、全国の施設と「広域連携」をしていかなくてはならず、運営に負担があると感じました。

 

【ワンストップ型の母子支援と多機能化】
生活のスタートラインに立てるようになることが目的のため、必要最低限の期間の入所と、それ以降の地域の支援につなげることが重要というお話でした。そのためのワンストップと多機能が必要だということで、施設も新しい取り組みの準備中でした。

私は、児童相談所で一時保護所などの考え方でお聞きしたお話と同じだと、思い出していました。困った時に相談できる場所であり続けることは、本当に心強いだろうとも思います。

 

【福岡県の取り組み】
・DV被害防止「第4次福岡県配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する基本計画」2021年4月策定

・「福岡県子どもの虐待防止と権利擁護に関する条例案」2022年に条例制定予定

こうした県の取り組みを市で実践していく流れが進んでいるとのことです。

 

【地域で何ができるか】
どこで誰が相談をキャッチアップできるのか
どこの、どの支援につなげるか

子ども食堂など、その後に継続的に地域でつながり続けることの重要性もお聞きしました。どうしたら子育ての悩みを聞きながら、伴走することができるのか、考えています。地域の政策には「家庭の教育力向上」や「親の子育ての力を高める」といった表現があり、私は違和感を感じています。母子分離をせず、しかし寄り添い支援することが「地域で子育て」の一歩であることを深く考えています。