中央区教育委員会オンライン授業の学習効果は疑問

「オンラインで学校の授業に参加したい」というご要望を昨年度から多くいただいておりましたが、特に今年の8月からは、強いご要望が私にも寄せられています。私がお聞きした保護者の多くは「学校に負担を強いることが目的ではない。方法を示してほしい。学習の責任は承知している。」という主旨でした。

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昨日の中央区教育委員会と、本日の中央区議会における区民文教委員会を傍聴しました。
傍聴した聞き取り内容にて、中央区教育委員会の答弁から一部をお伝えします。

 

●オンライン授業へのリアルタイムの参加について

・中央区はライブ配信は考えていない。
・自宅で端末をディスプレイとして使うと他のアプリが使えない。
・もう一台必要になる。
・タブレットが通信手段でいいのか。
・今のやり方だとなじまない。

・オンライン授業は一形態であり、報道は取材者が素人で間違った報道。
・オンライン授業への参加による学習効果は疑問。
・カメラとして使うと授業で協働学習として端末を使えなくなるので、授業効果が下がる。

 

●登校を控えたいなどの希望に対して「選択肢」であるべきではないか

・教育は地域と家庭と学校の連携。こういうところで聞くよりも、学校で話し合ってほしい。
・対応は一律ではなく合意形成を図ることが大事。
・個々の家庭と学校がどういうやり方がいいのかを話し合っていただく。
・保護者のニーズがあった場合は、学校がメリットデメリットを説明して対応する。

・登校を控えている小学生は2.2%、中学生は1.5%。95%以上の保護者は協力している。

 

●LTEで20GBの制限に対してどう対応していくか
・一斉休校などの状況が発生したら、家庭のwifiへのアクセス開放はプログラム対応で、できるようにしてある。

 

<中央区内で対応している学校の一例>

・Google meetを使った、朝の会や帰りの会への参加

・授業の一部をclassroomで参加

・youtubeで授業録画視聴

・classroomで教材を提供

・個別面談を放課後に実施

 

※区議会委員会では、所属会派「かがやき中央」より高橋元気委員が質問してくれました。

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<高橋まきこの感想>

これまでのブログにて、文科省、東京都教育委員会が示してきた内容について、お伝えしてきました。多くの文書等がありますが、ここでは以下を引用したいと思います。

文科省「やむを得ず学校に登校できない児童生徒へのICTを活用した学習指導等を行うためのチェックリスト」(2021年8月27日)
同時双方向型のウェブ会議システム等を活用した学習指導や、ICT ツールを活用した朝の会などを通して学校と児童生徒、児童生徒同士等がつながる機会を確保すること

・同時双方向型のウェブ会議システムを活用するなどして、指導計画等を踏まえた教師による学習指導等を行っているか。児童生徒がチャットで質問したりすることができるなど、個別に指導を受けられるようにするなどしているか。
・教育委員会は学校と協力して、自宅等の通信環境の把握、学校の ICT 環境の整備・準備等を行っておく必要があります。特に、同時双方向型のウェブ会議システムを活用する際には音声が安定していることに留意する必要があります。また、学校において不足しているものがあれば、教育委員会において整備等の支援を行う必要があります。
・教育委員会において、学校に必要なネットワーク環境を整備し、教室からの通信速度の測定を行うなど、円滑な通信のために必要な環境が確保できているか確認しているか。
・教育委員会において、教師の自宅等から円滑な通信のために必要な環境が確保できているか確認しているか。
・クラス管理機能等を含む汎用的なソフトや同時双方向型のウェブ会議システム等を平常時から、教室に加え自宅等でも利用し、児童生徒が使用に慣れるようにしているか。

 

このチェックリストに使われている写真5枚のうち4枚は授業の配信参加のイメージ写真です。保護者や取材をした方々がこれをイメージしていることは、否定できないのではないでしょうか。

 

冒頭にお伝えしたように、個々に学校に相談をすることは個別対応を求めることであり、これが先生方の負担になることは保護者も深く理解しています。だからこそ、悩み、葛藤し、個別の事情を私に伝えてでも「選択肢として示してほしい」とおっしゃったのではないでしょうか。
私は、個別の事情をカミングアウトしなくては、オンラインによる授業参加が実現しないフローは課題であると考えています。

 

引き続き取り組んでいきます。
みなさまのお声もお聞かせください。

 

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ご意見やご要望などは

高橋まきこへのお問い合わせフォームや各種SNSのメッセージからも承っています。

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中央区「区長への手紙」へ伝えて直接返答を求めることができます。高橋まきこはホームページ公開後に全て拝見しています。共感したものを議会でも取り上げています。

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