インフルエンザなどの学級閉鎖が100件を超える!どう備えるか

いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。

今月(2024年2月)に開催された、中央区教育委員会にて、本年度の学級閉鎖等(学校、学年含む)について報告がありました。念のための補足ですが、保育園等は保育という支援の提供であり、閉鎖はありません。対象は区立の幼稚園、小学校、中学校となります。

【インフルエンザの流行】
特に9月からインフルエンザの流行が続き、本年度の学級閉鎖等が106件、対象児童生徒数が1,074名となっているとの報告がありました。本年度の実績で1月30日時点までの集計のため、現在はそれより増えているかと思われます。コロナ以前との比較でいうと、直近が2018年で37件、355人が対象であった実績から、件数で3倍近くにも増大していることがわかります。本年度の閉鎖理由は、大半がインフルエンザで、数件のコロナと胃腸炎という内容でした。

例えば学級閉鎖は欠席者がクラスの20%を超えるという目安は示されていますが、これによらず、感染が拡大している状況が確認できれば閉鎖とすることもあり、学校が学校医等に相談をして判断することになっています。

【閉鎖の困りごと】
体調不良で休む際は、保護者にとって看病も心労も大きな負担となりますが、閉鎖の問題は、元気でも休みになることです。コロナ禍の休校と同様に「働けない」状態となり、支援が必要となります。子どもをひとりで留守番させないこと、について議論がありましたが、学級閉鎖はそうせざるを得ない状況と背中合わせでもあります。例えば夏休み等は学童クラブが開所しますが、学級閉鎖だからといって、朝から学童クラブが開かれる訳ではありません。一般的に学級閉鎖となると、習い事などを含めて外出を控えるように指導があり、そうしたことから児童館の一般来館等も利用できず、自宅にいることを前提とした支援が必要となります。

【支援の種類】

<1>病児病後児保育
これだけ子どもたちに感染症のリスクが増大している状況を鑑みれば、病児病後児保育を利用しやすい環境整備の必要性は言うまでもありません。中央区内の現在の施設稼働は平均すると1~2割、高い時期でも4割にとどまってきましたが、これを最大限に「活用する」「正しく利用する」必要性が高まっていることがわかります。そのためには、これまで求めてきた、区内を一体的に捉えたオンライン予約キャンセルのシステムの導入が重要となります。キャンセルが多い特性を捉え、マッチングを高めるのです。中央区は「既に各施設でオンライン予約ができるところもある」と答えていますが、これでは弱い、のです。

<2>ベビーシッターの病児病後児対応
中央区における現在のベビーシッター利用支援事業は未就学児が対象のため、幼稚園児童にしか使えません。この事業者のうち、病児病後児対応ができる事業者を選ぶとか、元気であれば通常のシッティングとして、依頼することもできると思います。

問題は小学生です。ひとりの留守番が難しい低学年や特性があるお子様など、小学生への支援はファミサポ以外にないのが現状です。恐らくですが、学級閉鎖と聞いても尚、受けてくれるファミサポさんは限定的化と思われます。

【使ってみたいけど使ったことはない】
2023年11月を中心に実施された「中央区子育て支援に関するニーズ調査(速報)」によると
病児病後児保育を「知っているが使ったことはない」が最も多く
未就学児家庭で71.3%
小学生家庭で62.4%
と回答していました。

「病気の時に利用したいと思わなかった」理由として
最も多いのが「病気の時は看病をしたい」
次いで「利用手続きが煩雑で面倒である」
とされており、この改善がニーズであることが確かです。

【子どもたちが安心して過ごせる中央区のために】
一例ですが、文京区は病児病後児であれば、小学校低学年までべビシが使えるようになっています。こうしたベビーシッター利用支援事業の拡大も検討すべきひとつだと思っています。さらには、病児病後児保育のICT化には国の予算も支出されていますので、スマホでできる予約キャンセル、マッチングの向上、行政施設の適切な利用を進める必要性が高まっています。

<高橋まきこ 母のキモチ>
子どもの病気は、心も体も休まらず、不安になり、本当に辛いものだと思います。家族内感染などで、看病が長期化したり、保護者も辛い身体となりながら、子どもと過ごしたり、仕事をしたりと、苦しい時間が長く感じることもあるかもしれません。「あってよかった」「助かった」という気持ちを少しでも積み重ねていただけるように、中央区内でこれまで以上に整え、備えて行きたいと思っています。

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