大森少年センターを視察 少年非行は低年齢・凶悪傾向

いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。

親子子育て応援ラボ のメンバーにて、警視庁少年センターのひとつで中央区を所管する、大森少年センターを視察訪問させていただきました。お忙しいところ、所長をはじめ、みなさまに丁寧に説明いただきましてありがとうございました。

【少年センターとは】
23区内に6か所あり、中央区の管轄は大森少年センターとなります。街頭補導や少年相談、立ち直り支援、就労支援、虐待対応など幅広く、少年の健全な育成に関わる施設です。特徴として、民間の力との連携があり、少年警察ボランティアを補導員として委嘱して活動しているとのことです。

【非行少年とは】
非行少年は以下の3つを含む総称です。
・犯罪少年:罪を犯した14歳以上20歳未満の者
・触法少年:刑罰法令に触れる行為をした14歳未満の者
・ぐ犯少年:将来罪を犯す等の行為をするおそれがある少年

非行少年に該当しないが、飲酒・喫煙・深夜はいかいなどの行為をする少年は「不良行為少年」と呼ばれます。

【最近の傾向】
少年非行全体は減少しているものの、万引きに占める小学生の割合が42%と増えているとのことです。また、路上強盗やひったくり等における少年の割合が34%と、街頭犯罪の1/3が少年という点も気がかりです。全体が減少している中でも、強盗や強制性交などの凶悪犯や暴行・脅迫・恐喝などの粗暴犯が増えています。

・SNSでカンタンに犯罪につながる可能性が高まっている
男子であれば「特殊詐欺の受け子」となるリスクが目立ちます。中高生の占める割合が増えています。女子では「売春」につながるパパ活、推し活などがあります。

アイドルなどの「推し活」は誰もが経験していることであり、SNSで日常的にやりとりをしているため、その相手や内容が犯罪であっても、そのように認識しにくい特性があると感じます。闇バイトなどのように「気づいたら抜けられない」となってからでは遅く、その線引きには不安があります。

・ゲーム依存や発達障がいなどの子どもの特性に悩む家庭内暴力
子どもの特性によって孤立したり、育てにくかったりといった傾向がある中で、暴力に踏み込んでしまう「しつけ」が少なくないというお話でした。

【地域でできること】
「犯罪につながる背景がある」と、お話がありました。家庭の問題や子どもの障がいなどの特性、学校の人間関係などといったことがあります。そうした「子どもや保護者の困りごと」に、地域や社会で伴走していく必要があります。犯罪に至る前につながり、支援する関係づくりが求められています。就労が安定していると再犯率がグッと下がることから、就労支援やその伴走者も求められていることがわかります。

前兆を認知して早期に対応するべき、という点は児童虐待予防とも一致する点ですが、誰が、いつ、動くか、伴走し続けられるのか、関係者の連携は取れているのか、課題が多くあると思いました。ひとつずつ確認をしながら、安心して子どもが健やかに育つ中央区となるように取り組みます。

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