先週、2022年9月5日に、静岡県牧之原市内の認定こども園において、3歳の園児が通園バスの中に取り残され、熱中症により死亡するという、痛ましい事故が発生しました。
これを受け 子どもの事故予防地方議員連盟 と セーフキッズジャパン(NPO)の連名にて、
小倉内閣府特命担当大臣(こども政策担当)と自見はなこ政務官に要望書を提出しました。
要望書は コチラ
【要望書の主旨】
1)早急なテクノロジーの開発と普及
2)実態調査と事務連絡の実効性を高めるための自治体との連携
保護者の安心のためにも、まずは実態調査が必要で、保育等事業者の協力も含めて、自治体との連携を求めています。
【今日は、はじめの一歩】
私は今回、保育園幼稚園等対策委員会の委員長として、手交の場に参加させていただきました。改めて関係のみなさまに御礼申し上げます。
今回に留まらず、より踏み込んだ内容や多角的な視点を取り入れた具体策の提案も考えられると思いますので、今後も関係者、団体等の連携で議論を深めていけたらと思っています。
小倉大臣からは、やるべきことはできる限り早くやるといった言葉をお聞きしました。保護者のみならず、保育に係るみなさまのためにも、より早く安心いただきたいとのことでした。
【中央区はどうか】
区内の認可保育園、こども園で園バスを運行しているところはありません。幼稚園は区内に区立幼稚園しかなく、これも運行がありません。区内ではインターナショナルスクールのバスを多く見かけますが、中央区ではこの送迎詳細を把握していませんが(知るしくみがない)重大事故は東京都に報告されるため、中央区も知ることができ、過去2年間に車中置き去りの報告はなかったそうです。民間学童のバスも多く見ますが、これは区で把握していないそうです。
【国の対応経緯・これまで】
前年、令和3年7月に、福岡県中間市の保育園で通園バスの中に当時5歳の園児が取り残されて死亡した事故が発生し、それを受けて同年8月に国から「保育所、幼稚園、認定こども園及び特別支援学校幼稚部における安全管理の徹底について(事務連絡)」が発出されました。
本年9月6日にも重ねて「保育所、幼稚園、認定こども園及び特別支援学校幼稚部におけるバス送迎に当たっての安全管理の徹底について(再周知)」が発出されました。
【園バスだけではない保育のリスク】
公園の置き去りや見失いのリスクは、日常の保育で当然にあるものです。バスにも熱中症だけではなく、幼児用シートベルトや専用車両など多くの課題が残っています。
園バスに限らず「車内置き去り」で子どもが亡くなった事故は、日本で2020年からの2年間で7件(9名)も起きています。
SIDS(乳幼児突然死症候群)の対策として、モニターを設置した経緯のように、人に依存せずに技術で防げる事故をまず防ぎ、ひとりの子どもの命も亡くさないという覚悟を国の予算から確認したいと思います。