いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。
2024年2月29日に、中央区議会にて一般質問をしました。一般質問は自らテーマを決めて、議場で質問できる貴重な機会で、1人あたり年に1~2回です。今回からテーマに分けて報告します。
★アーカイブ動画の視聴は コチラ(中央区議会ホームページ)から
【中央区ベビーシッター利用支援事業】
ベビーシッター事業は、年度途中の変更が見込めないことから、今すぐに改善してほしいと、今回、特に力を入れて取り組みました。
<前提>
中央区民から問題として声が上がっているのが、中央区独自の3つの制限です。
「月12時間上限」「対象時間限定」「未就学児までが対象」
この事業は 東京都の事業 を活用しており、全額が都予算によって賄われます。都は都民がもう一人生み育てたいと思える東京都となるようにと「年間144時間」「365日、24時間」「9歳の年度末まで」を対象としています。
・212名の署名が集まった要望書
ブログで詳しくお伝えしてきましたが、中央区独自の3つの制限撤廃を求める要望書が、中央区長宛に提出されています。
・中央区子ども子育て会議
1月末の会議で支援者を含む複数の区民委員からこの制限への疑問と意見が集中しました。会長から「中央区は声を受け止めて対応すべき」とその場を結びました。
・中央区の小学生、学童待機児童問題
問題は深刻で、区長は「学童待機児童解消が急務」と認めています。
こうした背景と経緯をもって、制限3点の撤廃を求めました。
【中央区のべビシへの考え】
区長は次のように答えました。
1)特別区では2割、都内では6割以上の自治体が未導入
2)実施可否は自治体判断で「中央区民が制約を受けているとは考えていない」
3)べビシの保育環境は区が積極的に利用を推奨するものではない
4)補助を超える利用は、自己負担ですればよい
【高橋まきこの見解】
要望書にはたくさんの声が丁寧に届けられています。そこには「中央区が子育てに冷たい」と独自制限に対する悲しく残念に思う気持ちが伝えられています。中央区長が目指す「安心して子育てができるまち」というメッセージは、この制限によって正しく伝わらない点が事業として大きな問題だと思っています。以下に反論意見を述べます。(本会議は時間切れで言えなかった)
1)特別区では2割、都内では6割以上の自治体が未導入
→他の自治体はショートステイや産後ケアの対象など、他の事業でカバーしているものもあり、中央区は「この事業しか使えない」から、こだわらざるを得ないのです。
2)実施可否は自治体判断で「中央区民が制約を受けているとは考えていない」
→区民がそう受け取っていることが課題。都の事業説明では「区民のニーズ」で利用対象を認めるとあり、これを中央区民のニーズとしているなら、ニーズの把握をするべきで、問題。
3)べビシの保育環境は区が積極的に利用を推奨するものではない
→居宅内事故のリスクのみならず、ベネフィットとのバランスで判断すべき。シッターが虐待疑いや通報に関わったり、伴走しているケースもあり、虐待や産後うつうの予防に役立っている実績にも目を向け、EBPMで結論を導いてほしい。十分な報告は受けていない。
4)補助を超える利用は、自己負担ですればよい
→子育てに対して自己責任、自己負担を求めるなら、それは子育て支援事業とは言えないと思います。少なくともこども家庭庁がめざすそれとは違う。
【これから】
今回の議会で「子育ての自己負担」を明確に示した中央区に対して、この考えに区民が同意するのか、中央区議会も区と同じ意見なのか、など関わる人々に確認し「区民のニーズ」を明らかに示していく必要があります。
私は、産後の睡眠不足などをおして、子育て当事者がまとまり、212件もの署名を集めて伝えてきたこと、区民と有識者の意見を聴収する、子ども子育て会議で要望がまとまったことから、もはや中央区が否定できる状況ではないと判断しています。
誰によって、なぜ、こうした区民の声が封じられているのでしょうか。
これから、さらなる連携を目指します。みなさまも同じでもいいので、引き続き、子ども家庭支援センターをはじめとする中央区の職員や、区長への手紙など、誰にでもいいので、ぜひこの中央区べビシ事業への意見をお寄せください!
★高橋まきこ中央区議会一般質問ダイジェストは コチラ