病児保育を利用したいのに 何から改善すべきか

いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。

毎年のことではありますが、インフルエンザや胃腸炎が流行していますね。特にコロナ後は、予想していたとおり、一気にあらゆる感染症が流行し、これまでかかっていなかった子どもたちが「次々といろいろな感染症にかかる」と厳しい状況が続いていると言います。特に苦しさを感じているのが、保育園児とその保護者のようです。保育時間が長いことやお昼寝もあり、感染予防が難しい集団保育の状況があります。「登園できない」そんな家庭の支えになるのが、病児病後児保育です。

長く取り組んでいる「病児・病後児保育のオンライン予約システムの導入」について、官民連携で課題を解決に導く issuesの勉強会 の内容も交えて、改めてお伝えします。

【病児病後児保育施設はなぜ増えないのか】
利用できないので「もっと増やせばいいじゃないか」と思うのは当然だと思います。しかしこれはマイナス、つまり収益が出ない事業だと専門家は言います。やっても赤字経営になるので、手を出しにくい構造があります。

運営補助金は国と東京都から支出され、残りを中央区が負担しています。国や東京都の補助金は利用人数によって金額が変動します。つまり、利用者が多ければ区の収入となる補助金は増えます。中央区は病児病後児保育室への補助金を利用者によらず固定としているため、利用者が限定的だと、中央区からの支出負担が大きい状況が続きます。

【なぜいつも予約が取れないのか】
全国的にもこの施設稼働はよくて40%、コロナ後は利用が戻らず、10~20%程度に留まっているとも言われています。中央区も同じような状況で、コロナ前で稼働は40%以下、コロナの間に10%台まで下がりました。

この理由はマッチングです。一般的に当日キャンセルが40%と言われています。前日に予約がいっぱいでも、当日には半分弱が空いてしまう。つまり、予約キャンセルのマッチングを向上させないと稼働は上がらない構造にある、ということです。また、中央区の病児病後児保育施設は、たくさん受け入れても、人数が少なくても運営補助金は固定収入として安定したものになっています。そのため、施設として定員枠をフル稼働させるか、高い意識が必要になるのだと思います。

【利用したい時に利用できる安心のために】
中央区は「セーフティ―ネットとしてあることが重要で、稼働は関係ない」と中央区議会で、私からの質問に対して答弁しています。私は違うと思います。あることと利用できることが違うので、利用できないとセーフティネットとは言えないと思います。だからこそ、中央区全体を包括したオンライン予約キャンセルのシステムの導入にこだわってきました。先日の区議会では「各施設でオンライン予約ができるようになっている」という答弁があり、中央区としてやる必要があると考えていないと表明しました。

この点は大きく違います。利用者は各施設に個別にアクセス、または問い合わせをして、予約できるかどうかを確認しなくてはなりません。そして、それぞれに登録や更新作業が必要です。いざ、という時に、子どもが不調なのに、そんな余力があるでしょうか。子どもの看病や急変に息をのみ、不安な夜を過ごしているのに、それは相当に難しいことです。

・情報の登録、管理、更新を一元化する
・区内全体の状況を一括で確認できる

こうしたことで、利用者がより利用しやすい環境が実現します。

【システムを導入した自治体はどう変わったのか】
鹿児島市をはじめ、導入した自治体事例の発表がありました。今回紹介のあった、自治体を一体的にLINEで予約キャンセルができるシステムの導入によって、新規施設を5つ増設した程度の稼働アップがあったといいます。中央区は「土地がない」「働く人がいない」と常に発していますので、稼働を上げることで新規施設に代わる効果があれば、それに大きく期待を寄せます。鹿児島市では、区の事前登録をカットすることができたり、電話による予約キャンセルの双方の負担軽減が実現したと報告していました。市としてICT導入を積極的に推進する方針も後押ししたそうです。市への施設からの実績報告の負担も大きく軽減されたそうです。

<子どもの病気と働き方を話そう>
園生活の困りごとや不安、そして笑顔で働くことについて、もしもの時のために、今できることなどをお話します。お子さまと、ご家族と、お一人で、ぜひご参加ください。
お申込みフォーム

あわせて読みたい
園児の病気と働き方を話してみよう イベントのご案内 いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。 年始からの地震や事故に際しまして、心よりお見舞い申し上げます。 区議会議員の2期目となり、みなさま...
あわせて読みたい
病児病後児保育がインターネットで予約できたら とある中央区内のお医者さんから「患者さんから病児病後児保育が使えない、との声が多いのだが、中央区はどうなっているのか」とお声かけいただき、説明の機会をもちま...

中央区民のみなさまは 高橋まきこLINEオフィシャルアカウント から、直接感想をメッセージでお届けください。高橋まきこへのお問い合わせフォームや各種SNSのメッセージからも承っています。

★★★★★★★

中央区「区長への手紙」へ伝えて直接返答を求めることができます。高橋まきこはホームページ公開後に全て拝見しています。共感したものを議会でも取り上げています。

★高橋まきこの活動がわかる政策レポート集は コチラ

シェアして応援する
目次