「自治体女性議員ネットワーク」 が結成され、オンライン総会が開催されました。議員となって30年、20年と、孤独や社会に立ち向かってきた、先輩議員の温かく深い懐にふれることができる機会となりました。SDGsの5番目に #ジェンダー平等の実現 が掲げられているけれど、日本の世界ランキングは121位。政治分野が最も低く144位。
なぜ変わらないのか。変わる必要があるのか。変わらない理由は、政治や政策に全ての人が関係するのに、その意思決定には女性があまりにも少な過ぎるからです。変わらなくてはならないのは、関わる全ての方々の意思が反映されるためです。現在の衆議院では9.9%と1割にも満たない。
最近、政治を志す女性とお話をする機会が増えました。勧めたい気持ちと、全力で応援したい気持ちではあるのですが、一方でその難しさや、同じ思いをするよう勧めるのか、といったためらいも持ち合わせます。
民間企業や他の組織でも同じだと言う方もいると思うのですが、女性比率が圧倒的に低く、平均年齢が60歳を超える議員にあっては、まだまだ差別的な発言を受けたり、偏見を持たれたりすることも少なくないからです。
そうした社会課題を共有し、ジェンダー平等を実現するためには、いのちの教育の実践や、相談から解決へのしくみ、予防策の共有など、継続的に取り組んでいく必要があります。そのために、この地方をつなぐネットワークは非常に重要な役割を果たすと期待しています。
ケア労働 の大半を女性が担い、それを当然だ(無償ボランティア)と思う社会構造が変わらない限り、この変化は困難だと思います。都心は変わりつつありますが、地方で暮らす女性に聞くと、まだまだシッターや家事サポートを活用しにくい風土があると言います。それでは、外勤、正社員、ましては政治活動などは、相当に困難だろうと想像します。私が話した山形の母達は、大人数の家庭の中で一人で全てを抱え込み、寝る時間がないと話していました。
コロナパンデミックにあり、このケア労働が無償ボランティアと捉えられる社会には限界がきています。特にひとりで抱え込む女性は、既に限界を超えていると話します。
選挙や議員活動は働き方のひとつであるのに、ケア労働を放置している状態と揶揄されたり、セクハラやパワハラにあったりもします。
みんなの意思(民意)が反映される、多様性の実現 はこれらが変わらないと真の解決に至らないのです。
ネットワークの私たちは、その社会構造を変えていくのだと、発言がありました。
自分の目の前に立ちはだかる高く厚い壁を眺めながら、今、何ができるか、考えています。
<本日の講師> お茶の水女子大学 申きよん 教授(グローバル女性リーダー育成研究機構)、上智大学 三浦まり教授
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