「認可外保育施設利用支援事業の導入を求める要望書」中央区に提出

いつもありがとうございます 都議会議員の高橋まきこ です。

本日、9月11日に「認可外保育施設における補助金拡大を求める会」から中央区に対して「認可外保育施設利用支援事業の中央区における導入について」という要望書と合わせて、署名が提出されたそうです。
なんとその署名の人数は778名で、うち343名分は直筆!ということで、とても驚きました。私も保護者による署名活動に参加したことがありますが、直筆を集める経験はなかったので、98枚にも及ぶ紙の重みと厚さから、その気持ちの重さを感じます。

【認可外保育施設利用支援事業】
こちらは東京都の事業です。中央区は東京都のこの事業を「非課税世帯の0~2歳児にのみ」導入しています。今回の保護者らの要望は、この事業を隣接区同様に、第一子から、所得制限なしで補助の対象としてほしい、という内容となっています。東京都の事業としては、これまで第一子から4万円の利用者支援(都が1/2、区が1/2負担)があり、所得制限はありません。本年度、第一子からさらに4万円(都が10/10負担)が東京都予算にて拡充されました。

この背景は9月からの「第一子保育料無償化」の影響があります。認可や認証保育所の児童は第一子から保育料が無償化となりました。これを受けて、認証保育所の上限とされる8万円まで、第一子から補助金を上げた、という経緯です。

この事業を導入していない中央区に住む、認可外保育施設を利用する児童一人あたりへの利用者支援の補助金が、導入している江東区の子と比較して、最大で8万円の差額となるということです。中央区に住む0~2歳児に対しては所得制限があり、課税世帯は対象外となることから、多くの子どもは補助額が0円なのが現状です。

【中央区の考え】
9月9日に開催された中央区議会の子ども子育て高齢者対策特別委員会にて、2人の区議から、この事業導入に関する質問があったとのことです。内容は聞き取りをもとにお伝えしています。自民党のかみや議員の質問に対して、全面的には導入しない理由として福祉保健部は以下のように答えたそうです。

・認可外保育所の方に「いわゆる安易な補助」をすることで、中央区の保育政策の基盤が揺らいではならない
都の補助事業の目的※ を考慮した上で認証、認可外と施設ごとに補助額を変えて支給している
・保幼小の連携として「区立の小学校へスムーズに上がれるための土台作り」に取り組んでいて、幼児期の過ごし方がその先の小学校生活に直結するという考えのもと、積極的に取り組んでいる。これは直接関与できる、区立幼稚園と認可保育所によるものである。

※都の補助事業の目的(令和7年度東京都認可外保育施設利用支援事業補助要綱)
待機児童解消を維持していくため、区市町村が実施する認可外保育施設利用者に対する負担軽減に係る費用の一部を補助することにより、認可外保育施設の利用者を支援するとともに、地域の実情に応じた保育サービスの整備促進や質の向上を図ることを目的とする。また、都内全ての認可外保育施設利用者の負担軽減を図ることで、安心して子供を産み育てられる環境づくりを推進する。

東京都ホームページ

この都による事業要綱の目的「全て」を捉えた導入となっているのか、まず現状について議論が深められる場が必要だと思います。

かがやき中央のほづみ議員は、以下の点で質問をされたそうです。
・0~2歳児は認可の定員がほぼ埋まっているので、待機児童確認をした上で対象とするのはどうか
・保幼小連携で区立幼稚園や認可保育園の児童とそれ以外の児童で、小学校適応の比較実績はあるのか?→中央区の回答「0~2歳児は定員で厳しいので補完するのは認証」「小学校児童の適応比較はしていない」

【周辺区の状況/参考】
中央区議会議員のほづみ議員、独自調査による比較を拝見しました。一か月あたりの補助額が8万円もしくはそれ以上に増額されているのは23区中15区あったとのことです。同意を得てこちらにも参考に掲載します。

ほづみ議員作成(引用許可済)最新情報は各区ホームページにて確認ください

中央区ホームページ

【保護者の要望、一方で】
要望書を拝見すると「住民サービスの公正性の確保」が第一に伝えられています。同じ都民であるのに隣接区と受け取る補助金に大きな乖離があることへの問題意識、住民の不満が伝えられています。隣接する港区は都に加えて「上乗せ」しているために10万円の補助金があります。同じこども園に通っている同級生と比較して、家庭が園に支払っている金額に大きな差があることへの疑問の声が伝えられていました。

導入を求める声も大きいのですが、事業導入に疑問の声も私には届いています。
「認可保育園に入っていて損をしている感じがする」
「区立区営の認可保育園とプログラムが違い過ぎて、保育教育内容に差が付けられる感じがする」
「一人あたり2万円でも、区が補助金の負担をするのは税金の使い道として相応しくない」
こうしたお声で反対の意見もあるようです。

今回、東京都全体として保育料第一子無償化や、補助金の引き上げがありましたので、中央区の「これまで通り変わらず」という返答だけではなく、現状の「今」を捉えた保護者らの気持ちに寄り添った回答をしていただき、双方の理解が深まるように、丁寧に対応していただきたく思っています。

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