いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。
中央区議会、福祉保健委員会に出席して質問をしました。今回確認したことをお伝えします。
【子どもの権利は尊重されているか?】
日本が「子どもの権利条約」に批准したのは1994年のことでしたが、長く日本の法的位置づけがあいまいなまま、時間が経過していました。2022年、こども家庭庁により こども基本法 が成立したことは大きな一歩となりました。こども基本法で示されている6つの基本理念は特に大切で、ぜひみなさまにも確認いただきたい内容です。子どもたちは自分の意見を表現したり伝えたりすることや、社会活動に参加する権利の主体であるということです。
中央区では、子どもたちの声を十分に聴き、区政全般に反映させているのか、私は大きな問題意識をもっています。
【子どもたちの声は聴き方が大事】
先日開催されました「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポジウムに参加しました。ここでは、2023年はこども施策の元年ともいうべき、大切な年であったと説明されていました。こども基本法やこども大綱ができ、子育て支援からこども施策に転換した節目の年となったということです。この点だけでも、中央区が大きく後ろに位置していると感じます。全国には子どもの権利条例が制定されている自治体が64あります。
子どもの意見を聴くためには、その目的や影響などを丁寧に説明することが必要だということでした。中央区が説明してきた「児童館に意見箱があります」だけでは、子どもの意見が十分に聴き取れないことがわかります。
「子ども条例は子どもの最善の利益に貢献しうるもの」と定義した上で、自治体が子どもを含む市民との対話を通して、条例を豊かに育てていく取り組みだとしています。まずは条例制定が始まりであり、それは目的ではなく、大切に活用していくものだということです。
【中央区が制定しない理由】
私は何度も中央区議会にて、子どもの権利条例制定を求めてきました。昨年2023年9月の中央区議会一般質問にても質問をしています。その際に中央区は「こども施策を推進すべき」として区独自の条例制定を否定しました。(これは正直、意味がわかりません)
今回、権利擁護(中央区保健医療福祉計画内)の部分に子どもの権利擁護が示されていなかったために、再度この必要性を質問しましたが、既に子どもの権利擁護を含んでやっているとの答えでした。
区民全体として「子どもがひとりの権利の主体として尊重すべき存在である」と共通認識をもつことだ大切と思います。「区の職員がわかっていること」と「区民に伝わっていること」が同じである必要があります。
中央区内の子どもたちが、そう実感できているのでしょうか
学校に行くことをあきらめた子どもたちがいます。
残念ながら、生きていくことを自ら絶とうとした子どももいます。
そうした子どもたちは自分の話を十分に聞き、活かされていると実感できているのでしょうか。
子どもたちはとても感性豊かで敏感です。
諦め、自ら社会から離れる選択をする子どもたちもいることを忘れてはならないと思っています。
子どもたちひとり一人が大切で、かけがえのない存在で、その声を社会に活かしていきたいという、願いと思いを表明する、子どもの権利条例が中央区にも必要だという考えに変わりはありません。これからも強く要望していきます。
今回、シンポジウムが開催された小金井市では「子どもオンブズパーソン」という子どもの権利救済機関が設置されています。子どもたちが安心して相談できる第三者機関も、非常に重要な取り組みのひとつです。小金井市長の白井さんをはじめ、運営のみなさま、ありがとうございました。
★高橋まきこ中央区議会一般質問ダイジェストは コチラ <NEW>