荒川区は特別区で初めて、児相を設置した自治体とのことです。「地元でしっかりと福祉に取り組みたい」という熱意があふれたご説明でした。児相ではなくこの名称にした理由も、相談のハードルを下げ、もっと気軽に相談してほしいという願いを込めたからだ、ということでした。
荒川区の人口は21万人程。中央区の現在が17万人程です。これからの晴海、勝どきエリアにおける人口増加を見込んでも、2032年で20万6,504人なので、中央区のモデル規模は荒川区児相だと思っています。中央区は現時点で児相設置予定はなく、台東区と連携した サテライト にて対応しています。
※中央区の人口推計(2022.1)
【荒川区 児相設置で良かったこと】
・コロナ禍で全国的には児童虐待が右肩上がりに増加しているが、荒川区は横ばい維持
・学校や保育園に、児相職員がすぐに出動できる(安全確保が迅速になる!)
・「愛の手帳」認定が地元ででき、発行までの時間短縮化が実現(1か月程度)
・区内からの通報が増えた(通報の3割が区内)
・一時保護所からこれまで通りの学校に通学できている
・アフターケアが地域密着で実現→こども食堂との連携
・里親との連携、フォスタリング機能の充実
こうした点を聞くと、素晴らしいなと率直に感じますが、一方で、これだけのことをする人材も予算も必要なので、かなりの覚悟をもって取り組んでいることもわかりました。
【今、中央区にできること】
中央区は他区と比較して措置件数も多くはなく、どこまで注力するかというバランスからいって、まずはサテライトという現段階に、私は納得しています。一方で、区の核となる「子ども子育て応援ネットワーク」がどこまで機能しているのか疑問があります。妊娠出産に係る母子保健と、子どもとその家庭を主に支援している子ども家庭支援センターの連携が、より区民一人ひとりに、もっと身近に安心なものとなることを願っています。
妊娠中に教えてほしかった
産後すぐには調べられなかった
こうしたお声をなくすために、もっと妊娠前から子どもの教育までをつなぎ、相談が身近になるように、今すぐにできることがあります。こうした政策を引き続き要望していきます。
どこに相談したらよいのかわからない際は、高橋まきこへご連絡ください。
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関東若手議員の会と親子子育て応援ラボ(超党派地方議員と市民の勉強会)の共同視察、勉強会として参加させていただきました。活発な質疑応答も非常に学びが多い時間となりました。関係のみなさま、ありがとうございました!