「とにかく誰かと話したい」
そう声をかけていただいたので、喜んでお手伝いに伺いました。
私は出産前から、その日を楽しみにしていました。
本当にかわいかった。
7月に生まれたばかりのベビーは、時々クスッと微笑むものの、
大半の時間を短時間の睡眠、授乳、排泄に費やすものなので、お世話は大変です。
私は2時間程のお世話でしたが、二人共をベッドに置けたのは5分位だと思います。
〇2人のペースはおよそこんな感じでした。
授乳20分、その後のゲップトントンに10分
飲むとお腹が動くので、縦にして抱っこ10分
二人共、おむつ替えとゴミ捨てで10分
ひとりが口元から汚れたので、お着替えから洗濯物運びで5分
ニコニコしている5分 ←ここが置けた時間
首のシワのところを拭いてあげる5分
二人泣くので同時抱っこ10分
一人をバウンサーで気休め&一人抱っこ5分
ママと一人ずつ抱っこ10分
ひとりおむつ替え5分
眠たい様子なので、一人ずつ抱っこしてから置く15分
これが24時間続くママは、1日に続けて1~2時間しか眠れなくなるので、
血圧が上がったり、貧血になったりすることで、体調が優れなくなります。
不調もあり、気分も落ち込んでいくことが多くあります。
産後うつ、と言われる症状で、マタニティブルーから続いている方もいます。
多胎児の母は単胎児と比較して、この産後うつが発症しやすく、
私の知っている双子ママは、多くの方が「経験した」と口にしています。
【コロナ禍の産前産後】
今日のママも、双子の出産と子育てが不安な中、各種母親学級も閉じていて、孤独を深く感じたと言っていました。産後ケア施設でも、夜には時折、涙が止まらなかったと言います。
施設の廊下で遭遇した方も「初めて妊産婦と話しました」と言っていたそうで、
孤独な気持ちと初めての子育てへの不安とを相談できる人がいなかった、と話し合ったそうです。
【中央区の多胎児支援】
中央区の説明では、多胎児支援は「ツインズクラブ」の実施と「育児ヘルパー」派遣とのことです。
ツインズクラブは今年の3月から再開されていません。
コロナの前も、1年に3回、月島だけで実施されていました。
これはコミュニティ活動として十分だと思いますか?
育児ヘルパーを頼んだ多胎児家庭は、3時間で2万円程の実費負担が発生し、
「もう二度と頼めない」と経済的な負担を口にしました。それでも派遣されたのは一人だったそうです。
この育児ヘルパーは「育児と家事を両方頼めない」ので、予約時にどちらかを選択して頼まなければなりません。前に書いたように、乳幼児の育児は特に、汚れるものが多くあるので、
哺乳瓶の洗浄消毒や、ベビー服の洗濯などが同時に必要で、それらに追われる時間を過ごします。どちらかしか頼めないと、結局母親が起きて、どちらかをやらなければ回らず、
ヘルパーさんがいる時間を睡眠時間にはできない、と言います。そして致命的な問題点は生後6か月までしか利用できない点です。
以上のような理由で、育児ヘルパーを「もう頼まない」とおっしゃる方は多くいます。
【 Riverside Twins 】
中央区&江東区の双子サークル活動が5月にスタートしました。
今回のママも「このサークル仲間のおかげで、なんとか新生児を乗り越えられた」と言います。当事者や経験者の地域のつながりが、本当に生命線だと思います。
【とうきょうママパパ応援事業を求める】
上記ズラッと書きましたが、このような理由で、私は東京都の子育て支援事業「とうきょうママパパ応援事業」に含まれている「多胎児支援」の導入を中央区に求めています。
これからも強く求めていきます。
孤立しないために、移動支援、家庭支援、経験者支援の3つの柱が不可欠です。
これを導入していない「中央区はかわいそう」と他の地域の方から言われていると聞きました。急ぐ課題のひとつだと考えています。
<参考>高橋まきこ 一般質問で多胎児支援を問いました。2020年6月一般質問
中央区の産後支援まとめ by高橋まきこ