不適切保育の要因と再発防止策について

いつもありがとうございます 高橋まきこ です。

残念ながら区内の私立認可保育所で二度に渡って発生してしまった、不適切保育の事案につきまして、中央区子ども子育て会議で報告がありました。高橋まきこは傍聴参加していましたので、配布資料を読み、聞き取った内容となります。

不適切保育の概要
ほっぺるランド佃にて不適切な保育事案が発覚し、直ちに中央区に報告をしたとのことです。以下は、株式会社テノ・ホールディングスからの「ご報告とお詫びに関するお知らせ」に記載がありました。

1)経緯
不適切保育の内容は二度に渡り、保育士が園児の脇腹を殴打していたことが確認された、という内容です。発覚については、二度目の殴打を他の保育士が目撃したことにより、明らかになりました。これを受け、当該保育士の出勤日について、現存するカメラ映像を確認したところ、殴打している場面を確認した、ということでした。

2)発生に至った要因
運営管理フォロー体制が十分に機能してなかったことに加えて、以下の内容が起因していると説明しています。

・カメラは設置していたが「死角」が生じる時間帯や空間があった。カメラの視認性の限界があった。
・保育ローテーションにゆとりがなく、ストレスを受けやすい職場となっていた
・子どもの人権に関する研修が実施されていたが、定着が不十分だった
・職員の体調不調があった場合、勤務継続の可否を個人の判断に委ねる対応だった

【専門家から】
中央区子ども子育て会議は会長が有識者で、施設内の虐待事案に精通されている方であったことから、こうした事案の原因は主に3点あるとして、お話をされました。
1)保育士個人の問題:怒りの感情など
2)施設の文化:職員の人間関係、風通しが悪いこと
3)苦情解決のシステム機能不全:意見箱の運用フローなど

【中央区の巡回指導「不適切な保育の防止」】
昨年度(R6)の私立認可保育所に対する巡回指導の実績は、平均すると年間で9回の実績となるとのことです。この回数は東京都内でも多い方と言えます。指導内容の課題は主に3点として重点を置いて指導してきたとのことです。
・睡眠時呼吸確認の徹底(SIDS予防)
・誤嚥、窒息事故の防止
・不適切な保育の防止

「不適切な保育の防止」巡回時に保育士の言葉や声がけや対応を確認し、助言、指導している。また、園長会や集団指導の場で各自治体などの事例を基に、情報共有している。さらに園内でも日々の保育の振り返りができるよう研修などに努めるよう指導をしている。

【再発防止とフォローアップ】
事業者と中央区が連携し、園児と保護者の心のケアを進め、再発防止とフォローアップを実施しているとのことです。
・保育環境の再確認
・ストレスの受けやすい職場の改善
・職員研修の強化
・園利用者に対するフォローアップ(専門カウンセラーの配置)
・オンライン・匿名相談窓口の拡充

<みなさまの不安に寄り添う>
あらゆる保護者の場から、不安な声が多く寄せられています。今、通っている園は大丈夫なのか。これから保育園を探すのに、どう選んだらよいのか。そうした現状に、私も胸が痛みます。
まずは「気になったことがあれば相談できるしくみづくり」だと思います。お子さまの様子や保育園で気になることなどを、いつでも誰でも相談できることが、小さな不安が安心に変わる積み重ねで、信頼につながると思います。保護者のみなさまから「誰に相談したらいいのかわからなかった」と、よくご相談を受けます。園内、中央区、運営委員や第三者など、相談窓口やそのアクセスを明確にし、困難があれば改善することが大切だと思います。予防する風土づくり、私の立場からも、これからも取り組みを続けます。

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参考:中央区「区長への手紙」から伝えることで、中央区に直接返答を求めることができます。

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