中央区の放課後デイサービスは足りているのか

いつもありがとうございます 中央区議会議員の高橋まきこ です。

2022年12月20日に開催された 中央区自立支援協議会 において「子どもの育ちや発達の相談に関する実態調査」の結果が報告されました。この中に「放課後デイ」についての質問事項があり、これまで保護者と区の見解に相違があるようでしたので、調査結果を元に考えてみたいと思います。

【放課後デイとは】
放課後等デイサービスは、6歳~18歳までの障がいや発達に特性のある子どもが、放課後や長期休暇に利用できる福祉施設で「障がい児の学童」とも言われています。

【中央区のこれまで】
中央区は「施設に空きがある」と説明しますが、保護者からは「空きがなくて希望日に利用ができない」と相談を受けてきました。保護者によると、学童クラブは低学年の利用が中心で学年が上がると利用希望者が減っていくが、放課後デイは6年生まで利用する児童が多く、新規募集定員が極めて限定的とのことです。中央区のように出生数が増えている地域では、施設を増やし続けないと希望者が利用しにくい状況となるようです。

【放課後デイの利用】
回答者のおよそ90%が対象年齢児であることがわかります。

・区内のデイを利用している児童は17.5%
・区外を利用している児童は9.2%

・利用している→全体の27%
・知っているが利用していない→44.5%で最も多い

「足りないサービス」として最も多いのが放課後デイサービスで全体のおよそ半数(48.9%)が足りないと回答しています。困っている理由として「条件が合わなくて利用できない」「情報入手困難」が主な理由として挙げられています。中央区が空いていると認識しているのに対して、条件によるマッチングやその情報入手に困っていることがわかります。

以下は調査結果から、私が気になった点です。

【母親の負担】
主な養育者が回答するとされており、母親が86.5%でした。父親はわずか11.7%であり、障がい児の養育負担は主に母親が抱えていることがわかります。同居している家族では、母が97.2%、父が88%と僅差に留まるので、両親と同居していても、主な養育は母親が担っていることがわかります。

【相談したことがない】
民生・児童委員、児童館、家庭支援センターには70%を超える、ほとんどの方が相談したことがないと回答しています。また、学習や進学に不安があるという回答者が多いにも関わらず、教育センターへ相談したことがない方が46%と約半数となっていることに違和感を持ちます。

そして、近所に頼れる人がいないと61%の方が回答しています。

【育ちのサポートカルテ】
中央区が切れ目のない支援のためと位置付けているサポートカルテで、私からの区議会一般質問に対して、中央区長は「積極的に活用してく」と答え、それから2年経ちましたが「活用している」はわずか23.4%に留まっています。

【養育者の願い】
地域が障がいや特性に理解があり、温かい声かけがあるように願っているとのことです。そして切れ目のない、子どもに合った支援が届くように希望されています。

私はこの結果を真摯に受け止め、区議会でも引き続き支援が届くように求めていきます。区内放課後デイの事業者のみなさまと、引き続き状況を共有確認しながら、凸凹カフェをはじめ、養育者のみなさまの希望を聞かせていただける機会を大切に、引き続き活動をしていきます。

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