決算特別委員会の質疑応答

昨年度(H30年度)の決算について質疑応答を交わす #決算特別委員会 が開催され、会派を代表して1名、私 #高橋まきこ が出席しました。全8日間に渡る日程で、午前中(10:30開始)から夕方(17:00には終了)まで、終日行われます。

私が頂戴した時間は300分。昨年度の予算計画を見ながら、PDCAを確認し、その後、半年を経過した現状と照らし合わせて、質問を考えました。私は昨年度の予算委員会に出席していないので(もちろん)、予算のつくりから、読んでみました。質問作成の進め方は、各部門、何分間ずつかを割り振り(数週間前頃に締切)、その時間内の質疑応答(理事者の答弁時間を含む)を考えました。委員会の初日前までに、各質問案を項目でまとめてあったのですが、細部は日々進みゆく中で、雰囲気やトーンを感じて修正していきました。毎日、翌日の時間配分と予定が発表されるので、始まると翌日位しか考えられなくなっていました。

平成30年度にとりまとめた基本計画は10年間

議事録は大分先まで公表されないので、私の質疑応答について、長文になりますが、こちらに記します。内容は、日々Facebookページにアップしていたものの総集編となります。

#歳入(区の収入)

質問1)区民館や運動場の収入が前年度を下回っている。利用ニーズが高いのだが、予約から支払いまでのフローを見直し、稼働や収入の安定、確保に対して、できることはないのか。→稼働は平均60%で安定している。決済フローなどは、区の他の事業も含めて検討していく。

2)幼稚園の預かり保育(3園のみ)について
前年度比でおよそ100万円の増収となっており、受益者負担の理解を得られている事業として、利用ニーズも高いと感じる。他園への展開や実施園での拡充など、増収への考えを問う。→稼働は65.4%であり、充分であり、不足はないと思っている。実施園の増加などは考えていない。※抽選や利用を控える声かけなどの問題点について、注視していただくよう要望しました。

#企画費・総務費

1)オリパラ気運醸成事業補助金(1団体100万円上限)は、申込み団体が目標を下回り、予算をショートしているようだ。どう盛り上げていくか。H30年度は3件(3団体)がエントリー。

2)学校間ネットワークを総務に移管した経緯とその効果はどうか→セキュリティ強化がメインの狙いであり、達成した。校内業務やICTを活用した授業、児童生徒の情報共有などを目的としたものである。

3)広報(区報420万円コストやインスタの活用10万円)予算とその効果を問う。新聞購読者が減っているので、多岐に渡るツールを活用する中で、PUSH型の発信、オンタイムで届ける、コミュニティツールとするなど、目的と予算を見直す時が来ているのではないか。

4)広聴として新規事業の「区政提案制度」予算110万円は活用されているのか?→H30年度は24件の実績

5)区役所本庁舎整備(1,000万円予算)は具体的に何に使ったのか、何が得られたのか→主に検討委員会。調査業務委託費用も含まれる。

6)「女性センター」は認知度が上がらない中、大きな予算執行(業務委託全体で7,700万円)となっている。みんなが気持ちよく利用できる施設名称であるか、見直してほしい

7)ふるさと納税で団体支援、はもっと活用されるべき。目標より1,400万円の収入減。実や事例を広報していくべきではないか。しくみにハードルもあると思う。何が得られるかわかりにくい。

8)危機管理体制のフローチャートやの認識共有が必要ではないか。訓練も庁内だけではなく、区民も内容を把握していることが初動情報を得るためには重要。多岐に渡る備えを、効果的に選び、区民や在勤者一人ひとりが備えたい。

9)賀詞交歓会の費用(926万円)→参加者1,377名なので飲食費は妥当。同じように参加無料を継続する。

#区民費

1)地域手作りイベント推進助成
日本橋地区:1,374万円
月島地区:1,144万円
京橋地区:896万円
全区計3,414万円程の支出。具体的な用途は何か?→町会主催行事(まつりやバスハイク)への支出、1町会30万円が基本。

<私の発言要旨>ハコと講師謝金でコミュニティを盛り上げるには、今後の人口増に伴い、莫大な支出となっていく。地域課題解決としっかり向き合い「コレができる」「コレで解決したい」というplanのある方や団体をしっかり支援することが、中央区が求めるプロアクティブコミュニティではないか。PDCAを捻出するのではなく、既にPDに取り組んでいる人と一緒になって、行政・民間・団体や個人(在住在勤)で解決していくことが大事。私自身、団体の立ち上げに至っては行政の支援があり、なんとか思いがカタチになり、継続している。行政支援は不可欠であり、個人的にも感謝している。

2)レッツ中央9,600万円の支出
会員数が減少していることの要因と、どう拡大していくか?→魅力のあるサービス展開に注力していく
<私から>サービスの利便性なども大切な視点。難しい場合は、大手民間委託の活用も案としてははずだ。魅力訴求やキャッシュレスの推進について、注視を継続してほしい。

3)産業文化展3,700万円の支出(20回記念)どう評価?→「本物にふれる」がコンセプト。区内外の人に知ってもらい、良さを発信してもらう。関係者には気持ちよく協力してもらう体制を整えたい。

#福祉保健費

1)社会福祉費140億円と児童福祉費156億円の割合
2)子ども発達支援センター(ゆりのき)の新設について
3)こども園人件費の執行残について、要因は何か
4)私立認可保育所開設補助(5憶5千万円)の内容
5)一時預かり保育:前年比1,500万円拡大
6)病児病後児保育:前年比2倍の6,000万円ほどの規模
7)こども医療費助成は膨らむ、その前相談体制を問う
8)不妊治療費助成:1,400万円、148名の実績

こちらは最大の70分を割り当てましたので、答弁の詳細などは追って別にまとめます。特に強く訴えたのは、5と6に横断的に関わることです。幼児教育・保育の無償化が始まり「保育の必要性」のある子どもは無償化となるが、それ以外の子(0~2歳児の対象外を含む)の支援をどう考えるか、を区単位でしっかり取り組まないとならない。行政だけで無理なら、民間を活用するとか、システムやフローも含めて、しっかりと支援が届くような体制が急務。0~1歳児の待機児童がボトルネックなのは確かだけど、それが言い訳になっては届かない。一歩踏み出してほしい、そんな思いを伝えました。

#環境土木費
1)放置自転車対応と区の駐輪場利用促進
2)公園のコアコンセプト→カメラ設置だけじゃない防犯機能、まちづくりの拠点のひとつとして

#都市整備費
1)築地魚河岸の活用と利用促進「もっと知ってほしい」
2)住宅マスタープラン改定「コミュニティの場づくり」

#教育費

1)オリパラ英語教育、中学生受講者のその後の対応や実際のオリパラにおける活用の場について→中学生のボランティア活動参加を調整中。
<info>幼稚園、小学校、中学校の児童生徒の観戦は、近隣会場のものを東京都から割り当てられている。どこに行けるかを調整検討している、との答弁!

2)学習補助員(小学校)について→現場のニーズの高まりは理解するが、人材採用やそのマッチングに困難がある。1クラスに1名は、必要性を伝えると配置できるようにしているとのこと。区内では現在76名配置しているとのこと。担い手を大募集中!

3)小学校教員への指導体制と内容→急激なクラス数増加により、経験の少ない教師の配置やその指導の難しさは理解している。これまでどおり、研修などで授業力を高める。<私から>理解を得られないルールの押しつけでは、自立できない。中央区が設定している目標 #未来を切り拓く力 をどう育むか、指導を徹底してほしい。と強く要望した。

4)学習力サポートテストの結果をどう受け止めているか→中学生の理科・社会結果をもう少し上げたい。

5) #区立幼稚園 の #預かり保育について、年少枠の拡大や時間延長を求める→稼働が65%でニーズに足りている。一時預かり保育も利用してはどうか。
<私から>一時預かりとの併用だと、中間時間に送迎を伴う。私立幼稚園がない中央区において、幼児教育ニーズへも子育て支援をしっかり整備するべきと強く要望!教員退勤時間の16時30分までにこだわるのはナンセンス。非常勤が中心に対応ているので、柔軟なシフトを組めば解決できると思う。

#総括

ふるさと納税による歳入の減少(区民が他の地域を選んで納税するために)が年々拡大しており、H30年度は13億円の影響があった。「住んでいる地域の社会保障に使われる大切な財源だ」と実感していただけないと、気持ちよく納税することはできないと思う。保育園や介護施設など、ずっと待ち続けたり、希望を見失いそうになる日々からは、理解を得るのは難しいと想像する。幅広い世代やあらゆる環境の区民に、区政に関心をもってもらえるように「情報発信(PUSH型)で知っていただく」と「稼働を上げて、もっと利用していただく」ということを本委員会の質問全体を通して、伝えてきたつもりである。

1)今回の委員会全体で、部や課を超えた課題が浮き彫りになったと思う。問題を元にプロジェクトチームを組み、課題により迅速に対応しないと、対応しきれないし、間に合わなくなっていると思うが、どうか→必要性も理解できる。一部、そのように実行しているものもあり、今後も検討していきたい。

2)LINEの公式アカウント取得や地方公共団体無償プランの検討をした経緯はあるのか?今のホームページ掲載だけでは情報が届かないと思う。→営業は受けたが、説明会出席などの実績はない。まずは情報基盤整備と基幹システムの更新が先であり、それから情報化への対策は考えていきたい。

3)循環型社会の構築に向けては民間の協力が不可欠(私の大学卒論の研究テーマでした!)。環境問題のひとつとして、プラスチック製品の消費問題がある。製造や販売業の中心地である中央区において、業者への働きかけなどの実績はあるのか?→必要な動きだとも思う。今後、検討したい。

4)危機管理(防災情報)の発信について、実際に問題に直面しないと情報にたどり着かない。個人の方向けにも、フローチャートやFAQなどによる情報提供は検討していないか?→ 東京都の「マイ・タイムライン」がそれに近い。家族間共有などの普及啓発に努める。 https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/mytimeline/index.html

5)台風19号の備えとして(区民スポーツの日の実施見込み、教育委員会所属機関のサーバー不具合後の確認)

長くなりましたが、以上300分(12分ショート)の質疑応答、ダイジェストでした。来年のオリパラに際して、観光事業で聞きたいことも用意していたのですが、この委員会の後に、各担当部課で、台風の備えに膨大な業務があるのだろうとか、その情報を待っている区民もいるだろうとか、いろいろと浮かび、早めにまとめてしまいました。ここは反省もしています。初めての決算委員会でしたので、今後に活かしていきたいと思っています。

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